葉は全部落ちてしまいましたが黄色く残っているのが・・・。
銀杏の実でした。
それにしても凄い!

南日本新聞「南風録」より転載    2014/10/27
ノーベル平和賞が決まったマララ・ユスフザイさんの受賞スピーチの原文を読んだ。さび付いた英語に不安はあったが、用意した辞書はほとんど使わずに済んだ。

 パキスタン生まれの17歳の少女の話は、意外なほど簡単な単語でつづられていた。しかし、過激派の凶弾を受けながら、子どもが教育を受ける権利を訴える熱意が十分伝わってくることに感心した。
 マララさんが生まれたスワト渓谷は、女子教育を否定するイスラム武装勢力のタリバンの支配下にあった。教育を受けられないと知った彼女は医師になる夢をあきらめるが、命を狙われる覚悟で声を上げる。

 「私には二つの選択肢があった。黙ったまま殺されるか、自由に意見を言って殺されるか。私は後者を選んだ」。教育については世界の多くの政治家が声高に語っているが、訴求力という点で、銃撃にも屈しない少女の行動に勝るものはあるまい。

 ノーベル平和賞はこれまで佐藤栄作元首相やオバマ米大統領らが受賞し、選考に疑問を投げかける声もあった。だが、今回のマララさんについて異議を唱える人はいないだろう。

 「本とペンを手にしましょう。それらは最も強力な武器です」。マララさんが昨年国連で行った演説を平和教育の教材に使っている学校もある。いずれもインターネットで公開されている。できるだけ多くの子どもに、彼女の思いを触れさせたい。

この多くの銀杏の中にも特別な特徴を持ったマララ種があるかもしれない。