寒い朝に暖かい日中が続いて居ます。



京都新聞「凡語」より転載
反動減
 かつて流通王と呼ばれた男も見誤った。「一度導入を経験してるから大きな影響はない」。消費税が5%に上がった1997年4月、京都市内で22年ぶりの新店開業に訪れたダイエー創業者の故中内功氏に聞いた見通しだ
▼「消費者本位」を掲げた安売りで日本最大のスーパーチェーンを築いたが、バブル後の販売不振で拡大路線は頓挫。晩年「消費者が見えんようになった」と漏らしたという。それでも売り場に手がかりを探す目は鋭かった
▼いまと状況が重なる。消費税8%への増税後、落ちた消費が戻らない。政府は駆け込み需要の反動減だから夏ごろ持ち直すとしてきたが、兆しは見えない。97年も同じで、金融危機も重なって景気は急落、デフレが始まる
▼消費が増えないのは家計に余裕がないからだ。その責任は政府にある。昨今の大幅円安で食品や電気代の値上げが続くのに、政府の掛け声ほど収入が増えない
▼なのに相棒の日銀は年2%の物価上昇目標の達成へ躍起だ。この先、値段が上がると信じさせて物を買わせる政策だが、消費者は見抜いている。増税前の駆け込み購入は節約術だ
▼中内氏が育てたダイエーは、きょうにもイオン直轄での店舗統廃合を決め、4年ほどでダイエーの看板は消えるという。存命ならどんな作戦を考えただろう。
[京都新聞 2014年11月26日掲載]

ダイエーの名前も消えていくんですね。