雪はね日和でした。年内は屋根の雪下ろしのないことを祈ります。
太陽が北に戻ってきます。寒さは厳しくなりますが又春がやってきますね。


東奥日報[天地人]より転載 2014年12月23日(火)

 ▼<悴(かじか)む手女は千も万も擦る>山口誓子。年を取ると、寒さや雪は骨身にこたえる。手足が思い通りになかなか動いてくれない。雪片付けをしようものなら「ハー、ハー」と、息も絶え絶えである。寄る年波には勝てぬ。悔しいが、体力の衰えを痛感する。
▼12月に入って大雪が続いている。県内では15日までの半月で、最深積雪量が青森で平年比4・5倍の82センチ、五所川原で4・1倍の50センチを記録したという。冬至のきのうも北日本は猛吹雪に見舞われた。
▼「冬至冬中(ふゆなか)冬初め」という故事がある。暦の上では立冬が冬の始まり。しかし、実際には冬の真ん中にある冬至から、厳しい寒さが始まるという意味だ。カボチャを食し、ゆず湯に浸るのは冬将軍への備え。栄養補給と体調管理である。
▼新年の暦をめくる。「寒の入り」となる小寒(しょうかん)は1月6日。20日に大寒、2月4日立春と続く。春を想(おも)うと、気が重くなる。窓の外は1月と見まがうほどの雪景色である。
▼冬至を「一陽来復(いちようらいふく)」ともいう。一年で昼が最も短い冬至だが、この日を境に日は延びる。中国や日本では太陽の力が再び甦(よみがえ)る日と、とらえられてきた。物は考えようか。案ずるより、プラス思考で冬を乗り切るよりほかない。