風が冷たかったですが日差しが長くなってきた分だけ道路も融けてきていたりして、さすがに真冬の感じがしなくなりました。
レンジャクやツグミが飛来しているようなので急いでリンゴを吊し増した。

京都新聞「凡語」より転載

曲がり角
 予言者を気取るわけではないが、2015年は時代の曲がり角になるのではないか。過去を振り返ると、そんな気がしてしかたない▼1970、80、90年代と10年単位で時代は語られる。日本の場合、大きな転換点はその半ばにあることが多い。阪神大震災が起き、地下鉄サリン事件があり、野茂英雄さんが大リーグに挑んだ95年が印象的だった▼85年もいろいろあった。バブル経済を引き起こしたとされるのはこの年のプラザ合意だが、阪神タイガース日本一の影響もあったと個人的には思っている▼75年、65年のころはどうだったか。「55年体制」というのもあった…。以前からとりとめもなくそんなことを考えていたが、若者文化に詳しい評論家、さやわか氏が昨年著した「一〇年代文化論」に似たような話があった▼いまの若者文化について、その潮流は2000年代の後半(07年ごろという)に始まっており、10年代の後半には次の文化を象徴する何かが生まれるといっている▼「イスラム国」の邦人人質事件でのっけから大揺れの今年は、春に統一地方選がある。そういえば無党派層が注目された「青島・ノック現象」は95年の統一地方選だった。政治や選挙の状況も、あのころを境に大きく変わったような気がする。角の向こうに何があるのだろう。
[京都新聞 2015年02月10日掲載]