生きている、生きている。どこかで誰かが・・・餌を求めて、生きるために。「厳しい冬ももう少しだからね」と語りかけてあげたい。


高知新聞「小社会」より転載  2015年02月20日
 ▼「地元は絶対安全という、安全神話を信じたい意識があったが、そういうものは卒業しないといけない」。原発の立地自治体に向けた言葉を地域の人たちはどんなふうに聞いただろう。

 ▼発言の主は原子力規制委員会の田中委員長。関西電力高浜原発の再稼働をめぐり、福井県の副知事が経済産業省幹部に示した「誰が最後の安全性を確認して守ってくれるのか」との疑問に、間接的に答えた形だ。

 ▼安倍政権は「規制委が新基準に適合すると認めた原発はその判断を尊重し、再稼働を進める」。一方の田中委員長は「絶対安全とは言わない」を繰り返す。再稼働の時期が近づきつつあるのに、安全性を請け負う主体はあいまいなままだ。

 ▼科学的な立場からみれば、田中委員長の主張は間違っていまい。原発に限らず、技術に100パーセント安全はあり得ないだろう。国民に「原発は安全です」と言った途端に神話が生まれ、安全性向上への努力を怠った結果が福島の事故を招いたのだから。

 ▼事故の詳細な原因はいまだに解明できず、収束もしていない。被害の深刻さも十分に学んだはず。にもかかわらず、政府は再稼働へと突っ走る。疑問点が指摘される新基準について、政府は「世界で最も厳しい」、田中委員長は「最高水準」という新たな神話を振りまきながら。

 ▼無責任さを含んだようにも映る冒頭の言葉を、地元はむろん、国民全体でしっかりと受け止めたい。

一人言:さすがに100%安全とは言わなくなりましたね。まずは核のゴミの処分ができるかどうかです。地盤の安定しているところだとのお墨付きですから廃炉にした後そこの地下に埋めるんですね他の地区では受け入れ先はないでしょう。。