とうとう八月に入ってしまいましたが雨の朝で始まりました。
花達は元気です。そう言えば今年はプランターにもあまり水をあげてないような気がします。

神戸新聞 「正平調」より転載 2015/07/31

幽霊の正体見たり枯れ尾花。怖い、怖いと思っていると、何でも幽霊に見えてしまう。この夏、各地で怖い、怖いの声が広がる
◆目を凝らし耳を澄まして、正体を知ろうとすればするほど怖くなってきたという。何が怖いのか。それは参議院で審議中の安全保障関連法案。昨日も神戸大学で開かれた教職員やOB、学生らの反対集会で「怖い」の声を耳にした
◆先の戦争を知る世代の人たちは、戦前と同じような空気が濃くなっていることが怖いという。あの時代を振り返れば、いつの間にか戦争を当然のことと受け入れる世の中になっていた。平和のための戦争。そう信じて疑わなくなった世の中に
◆20代の人たちからは、こんな声が上がる。「今の政治を見ているうちに、だんだんと怖くなってきた」。丁寧に説明すると言いながら、憲法違反との批判にまともに応えようとせず、同じ説明を繰り返す首相。周囲からは反対意見を封じ込める声、憲法に縛られることを嫌う声が次々上がる。「これって、もしかして独裁政治の始まり?」
◆幽霊には足がない。ないはずなのに、怪談話の「牡丹(ぼたん)燈籠」の幽霊はカランコロンと、駒げたの音を立てて近づいてくる。その音に、肝が冷える
◆怖い駒げたの音が、一層怖い軍靴の響きにならないように。今日もどこかで声が上がる。2015・7・31