今日はスーパームーン前日の十五夜でした。
点呼に恵まれない予報でしたが。、なんと快晴の中で東から姿を見せてくれました。

伊勢新聞「大願小願」2015年9月26日(土)
▼安倍晋三首相が自民党総裁再選を受けての会見で、再び経済最優先を政策の柱に掲げた。昨年十二月の衆院選で公約の筆頭に経済政策をあげたが、これまでは下位に並べた安保関連法案を最優先にしてきた。同法案の成立で経済へと回帰した格好。首相の手のひらで、国民もいいように踊らされているが、思い出したように経済に振り向いて何とかなるものだろうか

▼東海財務局津財務事務所の七―九月の県内法人景気予測調査結果は平成二十六年四―六月期から六期連続のマイナス。「住宅市場の堅調などから当面は緩やかな回復が続く」という見通しは、少しでもプラス面を指摘しなければならないお立場もあろう。岡三証券グローバル金融調査部が執筆する本紙『株式展望』ではかなり前からアベノミクスは〝破綻〟扱いだ

▼中国株安に始まった世界同時株安の解説で「アベノミクスでほぼ不発といわれている『第三の矢』」などの記述が自然に出てくる。その後も「アベノミクスの一丁目一番地であったはずの『脱デフレ』の達成も怪しく」「アベノミクスの息切れ感」など見方が随所に登場する

▼同時株安の中でも日本の振幅が際立ち、円高に大きく振れたのは中国の景気や米国の利上げ懸念だけでなく、足元の国内のそんな情勢にも原因があることを示唆する。どんな悪環境の中でも明るさを提示する証券会社の株式解説としては、このところ異色の展望が続いている

▼米国FRBの利上げは今回はなしと、早い段階から指摘してもいた。確かな洞察力がアベノミクスの実像を雄弁に語っている気がするのである。