朝には除雪車が来てたくさん雪を置いて行ってくれました。
まだ2月だもんね。もう少しの辛抱だ。

京都新聞 「凡語」2016年02月26日
本分を尽くす
 ▼若いころ、つい羽目を外してしまい「学生の本分をわきまえよ」と諭されたのを思い出す。本分とは「人が本来尽くすべきつとめ」と大辞泉にある。学生なら勉学、社会人なら職場などでの役目だろう ▼一時の気の緩みは誰にもあるが、自ら定めた炉心溶融の判断基準の存在を福島第1原発事故から5年近くも見過ごした東京電力にはあきれるばかりだ。なぜなのかはこれから調べるという ▼住民がパニックに陥るのを恐れ、溶融を隠したのではないか。そう疑われても仕方あるまい。もし今まで誰ひとり社内マニュアルの記載に思い至らなかったのなら、そんな組織が再び原発を動かすと考えるのも背筋が寒くなる ▼政治家や官僚を含めて事故対応の責任者たちは、自らの本分を尽くしたか。失敗に真摯(しんし)に向き合ってきたか。不信が膨らんでいく ▼米国では、エスタブリッシュメント(既存体制)を痛罵する人物が大統領選を席巻している。貧困と政治への不満、変革者を望む心理は私たちの中にもある。「昭和維新」を求めた、ちょうど80年前の二・二六事件のころの世相に、今の日本が似ていると言う学者もいる ▼その当否はともかく、政官業がそれぞれの責務を果たさぬ国は、戦争に向かわずともいずれ破綻の道を行くだろう。報道の本分も問われている。