肌寒い朝を迎えています。秋風じゃないか・・、と思える位ですが昼間は気温は上がりそうです。
シベリアからのPM2.5は雨で落ち着いたように見えますがまだまだ太陽がぼやけて音江の山並みも霞んで居ます。
東京新聞・筆洗から転載 2014年7月30日
世間に文句ばかりいっている当コラムも、さすがに夏の盛りには暑苦しいかもしれない。きょうはちょっと趣向を変えて一通の手紙を紹介したい▼神奈川県秦野市の後藤ヤヨ子さんという七十一歳の女性からいただいた。幼き日のアイスキャンディーの記憶について、したためていらっしゃる▼後藤さんは子どもの時、呼吸器関係が弱かったそうで病院通いをしていた。治療費に充てるため、バス代を節約し、遠い道程をお母さんが後藤さんをおぶって通っていたという▼夏の炎天下の道。子を背にした母親が汗だくになって歩く姿を想像していただきたい。途中、お母さんが後藤さんにアイスキャンディーを一本買ってくれた。一本きり。幼いながらも、後藤さんはお母さんのことが気になって、「母ちゃんも半分、食べてもいいよ」と差し出したそうだ。「母ちゃんの方が暑いじゃろ」▼「そうかい」。お母さんはそういって、アイスキャンディーを口元へ持っていった。ところがお母さんは一口も食べていなかった。それが子どもの目にも分かった。食べたふりだけ。食べないで後藤さんの手に返した▼一本きりの氷菓が母と子の間を往復する。短い言葉の中に込められた、母への気持ち、子への思い。「この日の母の姿が私を勇気づけた。あの思い出があるから体を大切に生きていられる」。その手紙はそう結んであった。
情景を思い浮かべたら目がかすんできました。物の豊かさが人の心の成長を妨げているんですね。
コメント一覧 (3)
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- 2014年07月31日 06:17
- 物が豊富、便利、だから頭を使って工夫もしない、人間は退化してるのか?だんだんと災害にも弱い人間が増えるのか?昔は飛んでいたホタルが飛んでたのを知らない人の方が多くなったのか?何故いなくなったのか考え、なんとかしようとする人がどのくらいいるでしょう?
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- 2014年07月31日 09:55
- 3年前の東日本大震災まで、私たち日本人は天井知らずの幸福を(モノを)求めてきていたのではないかと思います。身の丈に合った幸せがあるのではないかと考えさせられました。敢えて不便に戻る必要などないとメディアで言い放った人もいましたが、不便さの中に創意工夫があり、知恵を駆使し今があると思うと、そこに立ち返ることは決して悪いことではないと思うのです。
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- 2014年07月31日 18:17
- 原発の後始末に莫大な時間と費用がかかるなら(これってみんなが復興税として知らぬ間に25年間も納税しています。全部じゃないけど色が付いていないから分からない)もっと別なことに頭を使ったら良いのに・・・。福島でも処分できない物を栃木に持って行っても駄目でしょ。やっぱり東京でしょ。
最近、確信しています。都会は地方の犠牲で成り立っていることを・・・。都会の中の地方も苦悩しています。都会の人から地方救済税を徴収してはどうでしょう。
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