夕景です。
老化を防ぐために感動を維持しよう。とは言ってもそれもこれも足腰の丈夫な内、目の見える内、口の達者な内他色々有りますがすこしづつ取り上げられていきます。残念!!


福井新聞「越山若水」より転載(2015年3月23日午前7時25分)

 「近ごろ物忘れが多くて。何か感激することも少ないし。もう年かな」―高齢者でなくてもこんな会話が日常化している。ひょっとして感動力が衰えているのかも▼脳科学者が指摘するように、感動は人間にしか味わえない。それを失っていくことは悲しい。いつまでも喜怒哀楽に満ちた日々を過ごしたいと思うのが自然だ▼学説によると、脳の老化は脳が萎縮することが一因している。特に思考や理性をつかさどる前頭葉や記憶する機能の海馬などは、ほかの器官に比べ速く縮むという▼その結果、集中力や記憶力が減退し感動も少なくなる。脳の老化は20代から始まるともいわれるが、近年の研究では高齢になっても神経細胞が増えることが明らかになってきた▼それには健康管理も大切だが、常に好奇心や探究心を持ち続けたい。経験を重ねると目新しさがなくなり、感動や達成感を味わうことも少なくなりがちだ▼聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんは103歳のいまも現役。「まだまだゴールは遠い」と言い、「人生とは未知の自分に挑戦することだよ」と前を向き続ける▼生涯現役。農家民宿を営むため70歳で運転免許を取得した知人女性がいる。絵画や音楽に夢中になる高齢者も多い。ワクワクする材料はいくらでもある。世の中、日々新しい。脳トレのため新聞を読んで感動してもらいたいのが、本音。