白鳥が飛んでいるのは見ていたんですが、巷ではもうこんなに雪が融けているんですね。2週間は確実に早いですね。

[京都新聞 2015年03月28日掲載]「凡語」より転載
地方創生
 「人口が減り地方のまちが消える。何とかせねば」。-急に何の騒ぎか。人口減少は周知の事実。都市を優先するアベノミクスが後ろめたくなった?▼「いや、地方創生の機をうかがっていた。50年後に8千万人台になる人口を、地方を成長させ1億人で維持する」。-えっ、どうやって。「新年度に地方創生枠1兆円。これを元手に始め、地方から東京への転入者を6万人減らして、逆に地方への移住者を4万人増やす」。-えっ、どうやって。「そこは地方からの知恵に期待したい」。-えっ…▼何人かの京都の市町村幹部に聞いた戸惑いを、政府との問答形式で表してみた▼「威勢のいい目標と『消滅』の脅しを並べ、自治体に丸投げされても困る。『地方創生』は間口が広そうだが、実態は古い発想の押しつけと見える」「老化が進むまちに成長しろとか、減り続ける人口のパイを東京と取り合えとか現実的ではない」▼国の補助金に飛びつき、方針が変わってはしごを外されたり、借金を積み重ねてきた地方の本音だろう▼来週には京滋でも統一地方選が始まる。「成長に代わる、地域ならではの新しい価値観を示せるのは自治体の首長や議員さんしかいない」。月末で定年退職する自治体幹部は一有権者として、そんな思いに近い候補者を探すという。