何年振りかでやってきましたが、今度は毎日やってきます。とうきびはあんまり用意していないんだよなぁ~。

紀伊民報「水鉄砲」 2015/11/26
「手作り人形」
▼11月22日は語呂合わせで「いい夫婦の日」。それに合わせてニューヨークの友人が、次のような「夫婦愛」の話を送ってくれた。 ▼結婚60年で、けんかもしない一見理想的な夫婦だったが、奥さんがとうとう死の床に就いた。主人はふと奥さんの部屋の空箱に気が付いた。何でも話し合ってきただけに、中身が気になった。「開けてもいいか」と聞くと「その時が来たようね」と奥さん。 ▼中には手編みの人形2体と約100万円の現金があった。「結婚するとき、幸せには我慢が大切。つらくても口にしてはならないと、母から諭された。以来、不満があったら人形を作ることで我慢した」。 ▼「それがこの2体の人形か」と主人は思わず涙した。「悲しい思いを2回もさせたのか」と内心大いに反省した。「ところでこの大金は」と聞くと、奥さんは「人形を売った金をこつこつためた」と答えた。 ▼モーパッサンばりのジョークである。この話を送ってくれた友人夫妻は、はた目にも仲むつまじい。もちろん、この話とは無関係だ。 ▼何人かの知人にこの話をしたら、さまざまな反応があった。年配の男性は女性の執念深さを指摘した。若い女性は男性の鈍感さ、独り善がりを大声で笑った。夫婦の在り方は千差万別。いろんな感想があって当然だ。 ▼この日にちなんだある団体の調査では、女性は自分の結婚に85%が「満足」「まあ満足」と答えたという。米国に比べ、日本は幸せな国かも。(倫)