極々普通の冬の朝です。そんなにも寒くなく雪もない朝を迎えています。

信濃毎日新聞
斜面
11月29日(日)
▼調査した世界145カ国のうち101番目。下位低迷から抜け出す兆しは今回も見えず―。ダボス会議で知られる世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表している男女平等ランキングの日本の順位である ◆先進7カ国(G7)の中で日本は最下位。日本より下にはサウジアラビアなど中東諸国が名を連ねる。女性の自動車運転禁止をはじめ、社会進出に厳しい制約を課している国々である。東アジアも全体として順位が低い。中国は91位、韓国は115位だった ◆ランクは経済、政治、教育、健康の4分野で女性の地位を数値化して出している。日本は教育、健康分野では男女格差はほとんどない。足を引っ張っている要因は賃金、就業率など経済の分野。そして何といっても政治である。国会議員は少ない。首相になった女性は一人もいない ◆女性活躍推進法がこの夏、国会で成立している。職場での女性の登用を促すため企業や自治体に数値目標の設定を促す法律だ。肝心の政治分野での女性活躍は進んでいない。これでは、来年のランキングで上位に浮上するのは難しい ◆厚生労働相が女性を「産む機械」に例える。質問に立った女性都議に向け「早く結婚した方がいい」とヤジが浴びせられる…。世界をあきれさせた“事件”の例である。ランクを押し下げている一番の要因は、共同参画に無理解な政治家諸氏の意識ではないか。