今年の春は雨氷やら着雪で樹が折れたりしているのが結構見られます。コブシもそうでしたがサクラも大きな樹がたおれたりしているところもあります。我家では一足先に春が来ました。

山陽新聞「滴一滴」(2016年03月28日 07時03分 更新)
 ▼人の皮膚や腸などには合わせて数百兆個の「細菌」がすむとされる。部位にもよるが皮膚には平均で1平方センチ当たり100万個の細菌がいるという▼皮膚にすみ着いた通常の常在細菌は人体を病原菌から守ってくれている。常在細菌が化合物を作り、皮膚に集まる病原菌を撃退する“静かな戦い”が日々、繰り広げられている(「細菌が世界を支配する」白揚社)▼こちらの細菌もいずれ人に貢献してくれることだろう。自然界でほとんど分解されないプラスチックのポリエチレンテレフタレート(PET(ペット))を食べて分解する細菌である。京都工芸繊維大などの研究チームが見つけた▼PETは石油を原料に世界で年5千万トン以上生産され、ペットボトルや衣料などに使われている。化学処理などでリサイクルされるが、大量のエネルギーが必要で、世界的に見れば多くは再生利用されずに廃棄されているという▼チームは堺市のリサイクル工場の土や排水からPETの破片を集め、付着した微生物を培養、今回の細菌を発見した。この細菌を使えばエネルギー消費が少なく環境に優しいリサイクル技術が期待される▼発酵食品や抗生物質、下水浄化…と細菌の恩恵はさまざまある。地球にすむ細菌の総数は推定で10の30乗個と膨大だ。活躍が待たれる“小さな友”はまだまだいるに違いない。